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辻が花染は、室町時代後半から桃山時代末にかけて行われたと思われる染色で、絞り染の中に筆で、主に花・鳥などを描いたものです。
短い間にぱっと咲くように流行り、その後、こつ然と消えてしまった幻の染です。
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その名称の起源は三説ほどあるものの、まだわかっていません。
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つつじの花で染めたので、「つつじが花」がなまった。(色彩説) |
A |
辻(十字の斜格子に花文)から由来した。(文様形態説) |
B |
奈良の木辻で京の染め職人が染めた。(あるいは奈良の木辻で遊女が始めた。)(地名説) |
などがあります。 |
室町・桃山時代の、小袖や胴服などに見られる縫い絞りを主体とした模様染めを、現代では「辻が花」と称しています。 |
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松皮取り短冊とばし草花
(16世紀)

十字の斜格子に花文(16世紀)
花菱格子に桐と海草と貝
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藤と草花(15〜16世紀)
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千鳥(16世紀)
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葵(16世紀)
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